みんなで子育て〜共同保育・夜の部編〜
今、当たり前のように、「子育ては母親(または夫婦)がすべき」「それぞれの家庭の教育方針があるから、踏み込んではいけない。」というような価値観や固定観念が蔓延しています。それによって、密室家庭の閉塞感や責任感で追い詰められているママさんが世の中にはたくさんいて、喜びであるはずの子育てが、孤独と不安いっぱいの“孤育て”になってしまっています。
こんな状況を、変えていくことはできないか?もっとママも子供も充足できる子育てができるんじゃないか?と立ち上げられた、類グループの共同保育。今までは、「会社で子育てしてみたら」を実践している東京事務所、大阪事務所での共同保育の日常を紹介してきましたが、今回は、”夜の部”の共同保育を紹介したいと思います。
産休中、ママさんは復帰するまでの間、会社の和室で共同保育を行いますが、保育園入園のタイミングでだいたいのママさんはベビー達を保育園へ預け本格復帰となるため、会社での共同保育はその段階で一旦卒業となります。
しかし、卒業ママさんたちは、それで共同保育が終わるわけではありません。会社でやる共同保育はその後も拡がりを見せ、『夜のお預かり』という名で共同保育が続いていきます。
昼間は保育園に預けていても、保育園終了後、急な会議や仕事の締切間際など、ママさんたちの仕事の状況次第で、どうしても子供を見て欲しい時が出てきます。そんな時の『夜のお預かり』。
保育園にお迎えの後、その日お預かりの担当のママさんのお家に3〜5人、子供たちが集まります。
夜ご飯をみんなで食べて、お風呂もみんなで入って。その後もそれぞれのママが迎えにくるまで、お絵かきしたり、おもちゃで遊んだり。
この夜のお預かりは、子供にとっては兄弟姉妹が増え、色んな遊びができるので楽しい時間になっています。子供たちは、ママがいなくてぐずったり困らせたりするどころか、普段おうちでママには見せないような表情や、成長を見せたり、さらに、普段、好き嫌いがあってご飯を食べなかったりしても、大勢で食べるごはんの美味しさを味わって、その日は完食!なんて効果もあるんです☆
そして、ママさんたちのすごいところは、自分の子供以外の子供たちの、好きな食べ物、食べられないもの、好きな遊びや機嫌が直る方法を預かり合いの中で把握して、本当のママのように対応しているところ。
そうできるくらい、色んな子供たちと一緒に過ごすことが当たり前になっていて、ママ同士も感謝はしても、遠慮したり、恐縮したりすることなく、助け合ってやっています。
昔は当たり前のように生産課題と生殖課題は一体で、母親たちは集団の中で子育てをしていました。それが、共同体の崩壊とともに、核家族化が進行。子育てが母子だけの空間になってしまったのです。
でも、共同保育で「みんなで育てる」を実現していけたら、密室家庭でのママさん(や家庭)の孤独や不安も解放していけるはずなのです。
そして、みんなと一体の中で、子育ての事、仕事の事、時には夫婦や家族の事、女として、人として、色んな悩みや壁を開きだして受け止め合いながら、一緒に成長し、たくさんの人との信頼関係を築いていけば、それが安心基盤となり、ママさんも子供も豊かな心が育まれていくのだと思います。
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